エレファント

公式　http://www.elephant-movie.com/

SAW、オールド・ボーイと来てコレかよ、カンヌ・マンセーでサブカルぶってんじゃねーぞ。
という被害妄想と戦いつつもレンタルしてみた。
日頃力を入れている60-70年代ハリウッド、SF、戦争モノとは違う血も自分に加えたいのですよ。
例によって粗筋はAmazonか公式で読んだものとして話を進める。
まず、タイトルの意味から

>さて「エレファント（象）」という不思議なこの映画のタイトルの由来は何なんでしょう。
>実は二つあって、「It’s the elephant in your living room.（居間にいる象）」という諺の、
>同じ部屋にいる象を見て見ぬ振りをする、つまり、大きな問題を抱えている物事ほど、
>みんな無視してしまうという教訓。もう一つは、盲目の男たちがをそれぞれ触って、
>それが何かを当てようとするのだけど、結局みんながバラバラのことを言って
>全体像が見えてこない、という仏教のお話。
http://www.gabastyle.com/movie/elephant.html

上記二説も事件の当事者か評論家かの違いだけで、タイトルとしてどちらもが相応しい。
内容は、高校生らしい青春を謳歌する一方、親への不満、教師への不満、将来への不安、
いじめと来て、人間を撃ち殺すゲーム、ネット通販で簡単に手に入るライフルなどを淡々と流していく。
作中では、どれが悪いとは言わない。原因が「自分達には関係ない何か」であると偉い人にテレビで
言ってもらわないと不安でしょうがない人達向けの番組とは、このへんが異なり
（フィギュア萌え族とかなｗ　乱射少年達に対しても病んでいるとか狂気という言葉は安易に使いたくない。）、
「銃が簡単に手に入る」ことと「不安感を武器で解決しようとするアメリカの体質」が主要な原因であろうと
面白おかしく挙げたマイケル・ムーアのボウリング・フォー・コロンバインとも性格が違う。
ロングショットやらピンボケがどーたらと技術的なことで怒ってる人がいるけど、
孤独感や「周りなんざ見てねーよ」感を表現してるんだと、僕は解釈してます。