年末から今日にかけて見た映画で、なんか言いたくなった作品たち。
ノーコメント、もしくは文句がある作品に関しては特に語らない方向で。
見た順なので、ジャンル分けとかしてません。


ストレイト・ストーリー
10年前に喧嘩してそれっきりだった兄が倒れたと知らせのあった73歳弟が時速8キロの
芝刈り機(イメージとしてはデパート屋上のパンダカーサイズ)にリヤカーつけて
560キロを6週間かけて会いに行きます。なぜなら車の免許持ってないから。目も悪いし。
芝刈り機が故障した時、歩くのにも杖が2本必要なこの爺ちゃんを見るに見かねて
車で送ると言ってくれるという人も現れますが、自称頑固ジジイは断ります。
自力で行かねば意味が無いからと。カッコエエ
道中で出会った人達との会話で語られる重みのある言葉と爺ちゃんの人生。ああ、良いじい様だなあ。
「ここが感動するところですよ! さあ、お前ら感動しやがれ」的
押し付けがましくない淡々とした展開がとても魅力的なロードムービーでした。
デビット・リンチというと、これまでデューン砂の惑星イレイザーヘッド、エレファントマンと見てきたので
変態が大活躍するか、意味不明か、人間なんて死ねばいいのにと思わされる監督という印象があったので
狂ったアクシンデントが起こるのは今か今かとドキドキしてましたが、全編しみじみと良い作品でした。
しばらくしたら、また見たい。
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●ドミノ
良家のお嬢ちゃんがグレてギャング的傭兵する話。フィクションでなく実在の人物だとか。面白かった。
●ヴィレッジ
町山さんの日記でネタバレされたやつ。 シャマランのどんでん返し映画でネタバレとかそりゃないっスヨ…
ネタを隠す価値さえないという判断だったのなら、しょうがないかもしれないという気にもなるようなならないような。
シリアナ
みんな大好き、石油に絡むアメリカの陰謀話。昔は何でもアメリカの陰謀にしてれば面白かったけど、さすがに飽きてきたなあ。
ミシシッピーバーニング
白人最高ー。色がついてるのは家畜だぜHAHAHA!なアメリカ南部在住のKKKとそれに対する北部のFBIのお話。
とりあえず何か叩いておけば自分達のみじめさがなんとなく紛れるというのは
(今のところ)人類普遍の事実だということは、日の沈む方向を見れば実感できることだと思いますが、
見ておくと見識が広まっていいんじゃないでしょうかね。
スワロウテイル
日本語英語中国語チャンポン会話が面白い。中華スラムと化した近未来日本の街(攻殻でいう「出島」みたいな)を
胡散臭く映像化してくれただけでも、十分目を楽しませてくれるが、内容はスナイパー最強ということしかあんまり覚えてない。
行き当たりばったりなオッサンとガキが何か頑張ってたような記憶はかすかにある。
モーターサイクル・ダイアリーズ
理想に燃える革命家というのは和洋問わず魅力的なものですが、これはキューバ革命
チェ・ゲバラが若い頃バイクで南米一周したお話で、彼が革命家という道を選ぶきっかけの一つになったようです。
ちなみに、共産主義はプロジウム実装しないと達成不可能だと思う。
http://cinema.translocal.jp/2004-07.html#2004-07-05
ブロークバック・マウンテン
ttp://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20051221
基本的に、自分に実害が及ばない範囲で、みなさん勝手に惚れたり腫れたりして下さいな。
という立場なので、ホモりたい人も勝手にどうぞという感じだが、嫁と子供がいるのに
ホモるのはいかんだろうと。ようは浮気ドラマ失楽園(数回見た程度の知識だが)と一緒でしょ。
迂闊にツマミ食いするから不幸になるんですよ。


里には婚約者もいるカウボーイが山篭り

性欲を持て余す

カウボーイの相棒(ダンディ風味)がなんか誘ってくる

羊よりはこいつの方がなんぼかマシか

ドカーン(MadGearSolidのイメージで。まさに、backケツがbroke破壊)

放牧の時期が終わってお別れ

婚約者と結婚、子供も二人できる

子供がウザイ。嫁も反抗的(あくまでも減点パパの主観で)

ダンディも勢いで出来ちゃった婚。嫁の両親に頭が上がらない。
(嫁も間もなく、バリバリの仕事女にジョブチェンジしてダンディ萎え気味)

二人とも現実逃避がしたくなってきたので、ダンディからの4年ぶりの誘いにホイホイついてく。

玄関でチューしてたら嫁に見られる

そんなこと知らずに、二人は例の山で、うほっ

ダンディの提案。二人で牧場やらないか。

田舎は性に閉鎖的だから、ホモがばれたら村民に殺されちゃうよ! ガクブル

家に帰りたくない症候群な二人とも、年に数回ホモるのが楽しみに。

出会いから20年後

離婚したり色々あったけど、自分に懐いてる反抗期の終えた娘は可愛いなあ。
(ホモってることは知らない。実際の養育放棄していいとこ取りってのは孫が可愛いのと同じ理屈か)

おしまい。


たぶん、家族計画は慎重にね、というお話。


エミリー・ローズ
ある日突然、俺、ルシファーと名乗りだした精神の調子が悪くなった娘さんに対し、悪魔つきじゃー悪魔つきじゃー。
医者なんぞ信用できるかー。悪魔祓いじゃー→自傷と衰弱で死亡。これって神父が殺したことになるのかね?
というお話。
神父は過失致死としつつも裁判後釈放になるんですが、この作品自体が最近流行のジーザス教右派の陰謀か何かかしら。
科学が万能とは思ってないけど、科学から漏れた部分を宗教が全てフォローしきれるかっつーと、
それはまた別の問題でしょうと。娘さんは、生まれが原因か育ちが原因か知らんけど、運が悪かったねえとういことで。
リアリストがAIR最終章プレイしたら、これを見終わった心境になるのかも知らん。
プロデューサーズ
評判を見てるとコテコテのアメリカンコメディに賛否両論のご様子ですが、とりあえず粗筋は
わざと余らせた出資金を持ち逃げする計画を思いついたミュージカルのプロデューサーが最低のミュージカルを作るため、
ドイツ人によるヒトラーを称える脚本など世間様から不評を買いそうな要素を詰めまくったミュージカルが
製作側の予想に反して大ウケしてしまう。というものです。
国外では話が別だと思いますが、少なくともナチの爆弾が降ってこなかった
(たまたま地理的に日独で攻め先とかの利害が一致しただけ)関係で
いまいち深刻さの足らない日本では、ナチと鍵十字を不謹慎だと締め出すのに必死になればなるほど
生涯反抗期な大人や悪役好きはナチネタをギャグに使われると面白くなってしまうのが現状であり、
赤い鍵十字のスポットライトが総統の左右でクルクル回られた日には、もうどうしようかと。

上から見ると鍵十字になる並び方で(舞台の奥に傾いた大きな鏡がある)時計回りに行進

軍靴の音を響かせる行進も、なんかラインダンスっぽいよね! というシーン


フィニッシュ中央の親衛隊おねえちゃんよく見ると、上半身が卍(寺)で下半身がナチ十字なのな。

ナチネタで笑える人はある程度、当時のドイツがやらかしたことや全体主義の危うさを理解した上で
笑ってると思うから、何も考えてない人よりは若干マシだと思うんですけど、どうなんですかね。
ナチネタは別にしても、マスク風なマンガチック演出付きドタバタ劇は好きなので楽しく見られました。
1968年版の映画にも戦車お姉さんがいたかどうかは確認できませんが、兵器少女(兵器擬人化)の元祖か何かですか。


あと、スタッフロールの最後にヒソヒソ声で


>文庫本でいいから――「わが闘争」を買って読んで
>本屋に行けば――どこでも売ってるよ
>本屋になきゃ――Amazon.com


「オン アマゾンドットコーム」(ヒソヒソ)じゃねえっつーのwwwww


――と、書いてたところでyoutubeにて発見。


Springtime For Hitler(2005)
http://www.youtube.com/watch?v=r5KM2HosqOo


Springtime for Hitler(1968)
http://www.youtube.com/watch?v=ZGp0hCxSg98


古い方に戦車女いないな。


亀は意外と速く泳ぐ
シュール気味な、ゆるギャグ映画。間の取り方が寒くないので、それなりに面白かった。
野獣死すべし
好きな人は大好きらしい松田優作の魅力がサッパリわからないので、
実感はせずとも理解するべくレンタルしてみたが、やはりこれっぽっちも格好よくない。
眉一つ動かさず何の躊躇もなく流れ作業のように人殺しをするフィクションにばっかり
触れてるから、一発撃つごとにギャーギャーわめかれると、うるせーよ。としか思わない。
実際、自分がそういう場面に出くわしたら神様にお祈りしたり、部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをするんでしょうけど。
料理の鉄人で「私の記憶が確かならー」とか言ってた渋い加賀丈史さんが
アフロ+チンピラルックしてるのが唯一面白かった。
鮫肌男と桃尻女
組織の金持ち逃げした男と偶然行動を共にする家出女が奇人変人な追っ手達から逃げる話。
原作の漫画読んでないからかも知らんが、けっこう面白かった。
amazonのレビュー見てたらスタイリッシュがどうこう書いてたけど、早回しがチープ臭かったり
格好いいとは言い難いような。でも、ナイフ投げの岸部一徳さんがステキだったので個人的には満足。



最近のレンタルDVDにビデオっぽく他作品の宣伝が入るのは別にいいんだけど、
使ってるPowerDVDだと一時停止が出来なくて不便極まりないのはなんとかならんのか。